季節の果物を砂糖と一緒に煮込むスイーツ、「ジャム」。
ジャムというと、お菓子や朝のトーストに添えるイメージが強い食材です。
しかし、実はお肉を調理するときの調味料としてもとても優秀。
甘いものとお肉を合わせてしまって美味しいの?と思う方にも、ぜひ試してほしい取り合わせです。
ジャムでお肉が美味しくなる理由や、お肉が引き立つジャムの使い方などを合わせてご紹介します。
《ジャムの味に含まれる3要素がお肉を美味しくする魔法!》
ジャムの味は、甘みだけではありません。
甘みのほかに酸味が感じられますし、ママレードなど柑橘系のジャムではほろっとした苦味も含まれます。
試しにスプーンでひとすくい取って食べてみると、意外に複雑な味わいがすることに驚かされるでしょう。
この複雑さこそが、お肉料理をさらに美味しく変えてくれるコツ。
お肉には、甘み、酸味、苦味の3つの味の要素がピッタリと合います。
調理にこれらの要素を加えることで味の多様性がふくらみ、いわゆる「コク」となって舌に感じさせるのです。
さらに果物の持つ酵素にはお肉をやわらかくするという嬉しい効果も得られます。
お肉とジャムがとてもよい相性だと言えるのは、このような理由からです。
《お肉料理に使うジャムの合わせ方》
使うお肉の種類や部位から、合わせるジャムを決めましょう。
たとえば、コッテリと脂身の多いお肉なら柑橘系のジャムを合わせるのがおすすめ。
豚バラやスペアリブなどのタレに使うと絶品です。
柑橘類の爽やかな風味で、サッパリとお肉を楽しむことができます。
その逆に、鶏肉やタンなど淡白なお肉を食べるときなら甘さの強いジャムが合いやすくなります。
基本的には、砂糖の代わりにジャムを使うことを意識して調理してください。
甘みが強くなりすぎてしまうので、調理にジャムを使う場合、砂糖は不使用で十分です。
《とっても簡単!ジャムを使ったお肉料理》
簡単にできるお肉とジャムの組み合わせ料理をひとつご紹介します。
砂糖の代わりにジャムを使った、鶏の照り焼きです。
用意するものはこちら(2人分)。
・鶏もも肉2枚
・しょうゆ大さじ2
・チューブ生姜小さじ1
・調理酒大さじ1杯半
・ママレード、苺ジャムなどお好きなジャム大さじ2
・塩コショウ少々
塩コショウ以外の材料をすべて混ぜ合わせておきます。
鶏もも肉の皮目をフォークで刺し、軽く塩コショウをしておいてください。
フライパンで皮目から鶏肉を焼きます。
途中で染み出してくる油はキッチンペーパーでふき取ってください。
鶏肉の両面に火が通ったら、混ぜ合わせておいたタレを回しかけます。
軽く煮詰めて、全体につややかな照りが出たらできあがりです。
ジャムにしょうゆの香ばしさが加わって、ごはんにぴったりのお惣菜になります。
お肉料理にジャムを合わせることは、決して難しくありません。
まずはいつもの調理にジャムをプラスしてみてください。
少し目先の変わった味付けになり、新鮮な美味しさを楽しめます。